1976年に「家庭の主婦の再就職を支援したい」という思いから創業した『株式会社パソナグループ』(以下、『パソナグループ』)。以来、「社会の問題点を解決する」を企業理念に、時代とともに、誰もが自由に働く機会を得られることを目指して、豊かな人生設計を描くことのできる社会インフラを社会に提案、心豊かな生活を支援するライフプロデュースを幅広く行っている。
2003年、農業分野での新たな雇用創出を目指した「農業インターンプロジェクト」を皮切りに、2008年には兵庫県淡路島で、地域に根ざした農業の活性化と独立就農支援を展開する「チャンレンジファーム」をスタート。地域資源を生かした文化、食、健康、教育、アートといった多彩な分野で産業を創造し雇用を生み出している。現在ではレストランやマルシェ、宿泊施設、体験型エンターテインメント施設などを展開し、国内外で注目を集めている。
こうした淡路島の魅力と各施設の情報発信に欠かせないのがSNSを使ったPR戦略。Twitter、Facebook、Instagramなど数あるアカウントを組織的に管理し、発信クオリティの担保とリスクマネジメント、さらに淡路島のブランディングをトータルで行うために活用しているSocial Insightの魅力と運用方法について幅広く伺った。
中村氏:2008年にスタートした兵庫県淡路島での地方創生プロジェクトは、地域の方々と協働しながら、これまでに数多くの施設やイベントを展開してきました。それらの各施設や各プロジェクトには、それぞれにInstagramやTwitter、Facebookといった複数のアカウントがあります。特にここ数年は施設数やイベントも急増。2020年秋には、本社機能の一部を淡路島へ移転することも発表され、組織的なSNSの運用・管理が急務となっていました。
田之頭氏:私は2018年4月から1年間、淡路島で勤務し施設の立ち上げなどに関わりつつ、現地のスタッフと一緒にSNS運営を担当していました。その当時はまだSNS管理ツールを導入していなかったので、それぞれのアカウントに手作業でログインして毎日チェックするという状況でかなり大変でした。淡路島での施設数が一気に増え始めた頃ということもあり、かなり混乱していましたね。
中村氏:広報としては現場のSNS運用サポートとアクセスやフォロワーの情報をチェック、管理する上でツールの必要性にかられていた頃に出会ったのがSocial Insightでした。特に視覚的にわかりやすい管理画面で、複数のアカウントを一元管理できる点と、機能が使いやすく充実している点、そして価格帯とのバランスの良さが決め手となり2020年8月に導入しました。よく“組織が先か、ツールが先か”という話になるのですが、SNS運営ではデータを把握していないことには課題が見えてこない…つまり、ツールがないことにはプロジェクトが遅々として進まないことが多いんです。Social Insightを導入し、ツールを活用するようになったことで、組織的管理が可能になったことを実感しています。
田之頭:確かに、Social Insightの導入前は、情報発信する時間をタイマーでセットして、それぞれのアカウントの記事が準備できているかチェックし、手作業でひとつひとつアップしていたので、かなりの労力でした。レストランなどの施設では現場スタッフが祝日に投稿することも多いのですが、現場では発信どころではないほど忙しいことも。また、どの時間帯であれば効果的な発信ができるかも不明確でした。
田之頭氏:Social Insightでは施設ごとにフォロワーさんがアクティブになる時間帯が分かるので、施設ごとにアクティブな時間帯が違うということもわかってきました。ただピークになる時間に投稿すればよいのではなく、どの時間帯であれば反応が良かったのかもチェックしていくことで、効果的な投稿タイミングを図ることができるようになりました。今では男女や年齢層、地域によっての違いも明確になってきたので、アカウントの特性をより深く把握できています。
田之頭氏:Twitter、Instagram、Facebookとそれぞれのアカウントでもアクティブな時間が変わることもSocial Insightでチェックすれば一目瞭然です。それぞれに投稿予約をしておけば、現場が繁忙していても狙った時間に投稿できるのでとても助かっています。
中村氏:日々の定期的な投稿が組織化され、投稿した発信の反応、またアカウントのデータを的確に得られることになったことで当初は見えていなかった課題がわかり、戦略的なSNS運営につなげられています。
田之頭氏:以前は事あるごとにアカウントの反応やツイートを一つひとつチェックしていたのですが、毎朝配信される日報メールで前日の発言数、アカウントのフォロワー数など確認することができるので、反応があった時にすぐ気づくことができるようになりました。
中村氏:管理しているアカウントの状況もSocial Insightの一括比較画面で把握することができるようになったので、マスメディアの取材の効果や視聴者の方々、フォロワーのみなさんにどのように伝わっているかが把握できるようになりました。情報発信のリスクマネジメントにも役立てています。こうしたアカウントの横断的な状況把握はSocial Insightがなければ難しかったですね。
田之頭氏:ワンクリックで資料化できるので、必要に応じて資料を作成できるのも魅力です。月次レポートにかける資料作成の工数も激減しました。特にInstagramのアナリティクスでは一定期間を超えるとデータが取れなくなることもあり、以前はアカウントごとに週次でデータを手作業で計算して月次レポートを作成していたのですが、Social InsightはInstagramインサイトと連携することもでき、必要な期間を指定してデータを取り出せるので便利です。データの取り忘れというミスもありません。また、出力されたグラフはビジュアル的にわかりやすいので、社内共有がとてもしやすいです。
中村氏:その一方で、インフルエンサーの投稿、掲載のチェックにも活用しています。広報から取材などでお招きした著名人やインフルエンサーの方々の投稿チェックも漏れなくできるようになりました。
田之頭氏:ハッシュタグ検索をすれば、たまたま来てくださったインフルエンサーの方々の投稿内容や反響も一覧で把握できるので便利です。
中村氏:そうした意味では、著名人をはじめとしたインフルエンサー分析が効率的になりましたね。ハッシュタグ検索をして、どんなインフルエンサーの方から、どの施設に対して、どんな投稿がいつ発信されたのか、またその発信に対してのリツイート数や反響までわかります。例えば淡路島に詳しいインフルエンサーの方を見つけてイベントにお招きするなどのアクションも起こせるようになりました。
中村氏:こうした施設ごとのSNS状況をレポートとして作成し、社内共有することもすごく楽になりました。Social Insightのデータを元に、良かった点と課題点を視覚化して、改善点を議論するベースの資料にしています。施設ごとにお客さまの男女比、年齢層の違いがわかり、評価点や課題点もまったく違うことが見えるようになりました。データと現場の意見をすり合わせていくことで、新たな着眼点を導き出すことにも役立てています。
中村氏:日々のデータをきちんと取ることは、SNS施策を作る上での土台作りだと思うんです。データのない状態で打ち合わせをしていた当時は空回りして終わってしまうこともありましたが、データを元にアカウントをしっかりと分析することで、アカウントの課題や施策、アイデアの議論が深まったと感じています。
田之頭氏:アカウントの分析ができるようになって、SNSと連動したキャンペーンも打てるようになりました。Social Insightを活用して展開したのが2021年2月の『肉もり温もりキャンペーン』。淡路牛を提供する「オーシャンテラス」という店舗の施策です。お肉料理の写真とともに心温まるエピソードを募集し、抽選で淡路牛をプレゼントしようという試みで、投稿数に比例してお肉の分量が増えるという工夫も盛り込み、大きな反響をいただくことができました。2週間のキャンペーン期間を経てフォロワー数も大きく伸ばすことができましたね。
キャンペーン実施後もフォロー数は緩やかに上昇傾向にあり、キャンペーンに参加してくれたユーザーが継続してファンになってくれていることがわかります。
中村氏:コロナ禍で外出がしにくい中、淡路島に来られなくてもSNSで楽しんでいただきつつ、淡路島の魅力をお届けできるようなキャンペーンを色々と企画してきました。まだキャンペーン企画に関しては道半ばと感じていますが、Social Insightを導入する前は各施設のSNS運営の状況さえ把握しきれていなかったので、現在キャンペーンをいくつか展開できているのは大きな成果だと感じています。これまではSNS運営に関しては、どうしても施設ごとの熱量や投稿のクオリティにばらつきがあり、更新が止まってしまいがちなアカウントもありました。しかし今では、SNSの成果が把握できるようになったことで、現場から「こんなキャンペーンをやってみよう」とか、「こんなプレゼントも喜んでいただけるかも」といった声が上がるようになりました。現場スタッフの熱量も上がり、チーム感も醸成される、そんな良いサイクルが回るベースになっていると感じています。
田之頭氏:今後は、現場スタッフにより広くSocial Insightを浸透させていきたいと考えています。現場のSNS担当者は定期的に変わるのですが、Social Insightは誰もが使いやすいので、新しい担当者も臆せず使えると感じています。SNS運営がさらに効率化でき、施設の活性化に時間をかけられるようになれば、現場からより面白いアイデアが上がるようになるのでは、と期待しています。
中村氏:Social Insightの導入でデータがきちんと集まり、組織的にSNS運営ができる手応えを掴めるようになってきたと思っています。SNSの状況が見えたことで、これまではInstagram中心だったけど、今後はTwitterやTikTokをもっと活用しよう、どんなキャンペーンなら反応が良いか…など、施設ごとに次の施策を考える課題が明確にわかるようになりました。今後はこうした施策をさらに洗練させながら、淡路島全体のブランディングを見据えるようなSNS戦略を推進してくことができれば、と考えています。
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