1946年の創業以来、美を通じて人々に夢と希望を与え続けることを使命に魅力あるブランドを発信し続けている大手化粧品メーカー「株式会社コーセー」(以下、コーセー」)。「美しい知恵 人へ、地球へ。」をコーポレートメッセージに、最先端科学を結集した研究成果と、ユーザーの感性、ニーズに寄り添った化粧品を製造・販売する。1970年に発売された高級化粧品ブランド『コスメデコルテ(DECORTÉ)』をはじめ、長く愛されるブランド・商品を生み出し続けている。
ほかにも、技術力×研究力を結集させた化粧品ブランド『ONE BY KOSÉ』、透明素肌を叶える『雪肌精』、乾燥・肌あれに悩む敏感ゆらぎ肌のための『カルテHD』といった数々のブランド・商品を展開。近年、こうした多くのブランドがSNSなどを通して情報発信を続けている中、2022年7月にはTwitter(現・X)にて「コーセーお客様相談室」(@kose_soudan)アカウントの運用をスタート。ユーザーのお困りごと解決に向けた情報発信の展開において、今や「必要不可欠です」というSocial Insightの活用術を伺った。
時代の変遷とともに変化するユーザーの感性、嗜好や購買スタイルに寄り添いブランドや商品を進化させてきたコーセー。その一翼を担う「お客様相談室」では、コロナ禍によって購買行動が大きく変化したことを機に2022年7月にTwitter(以下、X)アカウントを本格始動。楠山氏はその経緯について「当社ではお客さまとの接点と、お声をお聞きすることをとても重要だと考えています。コロナ禍を機に購買行動が変化するとともに、デジタル化が加速する中で、お客さまとの接点を拡大し、幅広いお声に触れてコミュニケーションを行っていくためお客様相談室アカウント運用の本格始動に至りました」と語る。
アカウント運用にあたっては既に他部署で活用実績のあったSocial Insightを2022年11月に導入。クチコミやアカウントの分析を効果的に行うべく、お客さま対応担当の経験がある西川氏、渡邉氏、西田氏が運用メンバーに参画して体制を整え2023年3月よりSocial Insightの本格運用をスタートしたという。
「以前はXにログインして直接運用をしていたのですが、X内でしか管理できない上、投稿時のミスなどのリスクも感じていました。Social Insightの投稿管理機能はメンバー間で投稿を共有管理できて、カレンダーから月ごとや週ごとの投稿状況なども簡単に把握することができます。また、お客様相談室アカウントでは、より多くのお客さまのサポートになればと、個別のお客さまへのアクティブサポートを行っているのですが、投稿のチェック漏れを起こさないためにも、ケアレスミスのリスクなく安心して投稿できる承認機能の使いやすさに助けられています」
楠山氏は「以前は、投稿直前に投稿テキストをチャットやスマホの画面でチェックということもありましたが、今では時間のある時に落ち着いて確認でき、スムーズに運用ができるようになったため、投稿数も安定しましたし、投稿内容の自由度も高まったと感じています」と、SNSの効率的な運用に大きく寄与していると語る。
クチコミ分析を大いに活用しているというのは渡邉氏。ブランドごとの反応のチェックが容易に行えるようになり「それぞれのブランドにどのようなお声をいただけているかを社内報告資料として作成する作業の効率化につながりました。サマリーやテキストマイニング、ネガポジ判定といった様々な分析方法を手軽に使えるので、お客さまのお声をより俯瞰して知ることができるようになったと感じています。これまでお客様相談室の中にいただけではわからなかった“率直な感想”や“ブランドの魅力”といった情報があふれていることに気づけたのも、大きな効果です」とクチコミ分析によって情報が“見える化”され、多くの発見につながったという。
日々、電話とメールによる問い合わせ対応をしながらXで投稿されたお困りごとに対してアクティブサポートを行っている西田氏は「電話・メールでの対応の合間にお困りの投稿を見つけて回答をしています。Social Insightでは、ブランドごとにチェックできるので、目当ての投稿を見つけやすく、気になった投稿はブックマークできるのでとても便利です。お電話での対応があわただしくなった時でも、業務を途切れさせることなくできるので業務のタスク管理もはかどるようになりました」と笑顔を見せる。
2023年6月以降は『コーセーお客様相談室アカウント』にて、プレゼントキャンペーンも展開。「アカウントの運用としては、お困りごと解決に向けた発信とアクティブサポートを行っていますので、例えば“夏の日差しによるヘアケアにお困りのお客さまに対して、アイテム紹介とともにお困りごと解決につながるプレゼントをご提供できればという思いからチャレンジしてみようと考えました」と西川氏。
1回目のキャンペーンは、フォロワー数が300人ほどで、参加人数は100人弱という規模からスタート。その際にキャンペーン分析を行うことで、投稿画像とハッシュタグにおける課題を改善につなげた。西川氏によると「商品写真のが綺麗に映るように撮影を運用メンバーで頑張ったのですが(笑)、そもそも商品のことをご存知ないお客さまにとって伝わりづらかったことが分かり、渡邉さんが画像を編集し、見栄えをグッと良くしてわかりやすく改善しました。また、商品名の明記だけだと面白みがないことにも気づき、西田さんがキャッチ―なフレーズを考案。“夏バテ髪レスキューセット”や“めざせ!指先美人セット”といったコピーとハッシュタグを盛り込みました」という。
また、こうしたキャンペーン施策の分析については、ユーザーローカル社のサポートもまた大きな助けになったという。「キャンペーン施策の分析について、気軽にご相談させていただけて、迅速に回答をいただけたのも後押しになりました」(西川氏)。そして、およそ1か月後に行った2度目のキャンペーンで驚異的な成果を見せることとなる。
フォロー&RTという条件は変えずに、投稿画像とハッシュタグを改善した2回目のキャンペーン時には、なんと約3,200と1回目の30倍に! 急増のきっかけはインフルエンサーのRTによるものだったが、課題だった投稿画像とハッシュタグの改善によって、多くの人の目に留まったことがこの成果の要因に。3回目のキャンペーンでもRT数をキープし、フォロワー数はキャンペーン開始時の300人からわずか4か月で4,000人(2023年10月現在)を超えるまでに!
渡邉氏は「運用をスタートした当初の目標は、フォロワー数1000人でしたので、短期間でこんなにもフォローしてくださるとは思ってもいなかったので驚いています。やはり“いいね”を押してくださる方が増えることで、より多くのお客さまのお声がダイレクトに届くアカウントになりつつあると感じていますし、大きな成果として受け取っています」という。
また、西川氏も「運用にあたって大きなテーマとして挙げていた“新たなお客さまとの接点づくり”につながっていると感じています。アクティブサポートの強化、キャンペーンの進化を通じてフォロワーの方々の反応がよりアクティブに変わり、日々の投稿やサポート投稿がより多くの方々に見ていただけるようになりました。実際に、購入してみます、今度相談してみよう、というお客さまからの反応もいただけていて、手応えを感じています。」と語る。
こうしたフォロワー数の増加によって社内でのアカウントの連携も図れるようになったという。「例えば、「#コーセー敏感肌ケア」について、ブランドのアカウントから情報は発信されているのですが、お客さまからお問い合わせが寄せられそうな内容をお客様相談室から補足として発信することで効果的な連携を取れるようになりました。こうしたブランドアカウント担当からのご相談も増えています」(西川氏)というように、アカウントの役割を発揮しながらブランドとの連携を深めるといったアカウントの価値向上にもつながっているという。
楠山氏は「SNSを通じたお客さまとの新たな接点づくり、そして新たな取り組みにたくさんチャレンジできていること、それらを運用メンバーが目標に向けて自ら積極的に取り組んでおり、成長を感じられることも成果だと感じています。また、社内連携を図れるようになることは、お客様相談室としても目指すところでした。Social Insightを活用していなければ、この短期間でここまでのSNS活用ができていなかったと感じています」と話す。
最後に、今後の展望を西川氏に伺うと「キャンペーンは今後も展開していきながら、フォローしてくださった方々に、お困りごとを解決できる発信を充実させて、ワクワクしていただけるサポート目線のコンテンツを作り出していきたいと考えています。アクティブサポートを通して、これまで以上にコミュニケーションを深めながら、“お客様相談室なのに、こんなこともやっているんだ!”と思っていただけるようなアカウントを目指したいですね」。
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