エンターテインメント施設の企画開発・運営、アトラクションなどの開発・販売を国内外でライセンス展開する『CAセガジョイポリス株式会社』。同社が運営する『東京ジョイポリス』は、国内最大級の屋内型テーマパークだ。デジタルとリアルの融合“デジタリアル”をコンセプトに、最新VR技術を駆使したアトラクションなどの非日常体験を味わえるのが大きな魅力で、アニメ作品やアーティストライブなどのコラボレーションイベントは作品やアーティストのファンからも厚い支持を得ている。
こうしたイベントの企画からSNS戦略まで幅広く活用されているのがSocial Insight。『東京ジョイポリス』におけるライセンスイン施策にかかわるIPコンテンツやアーティストライブのブッキング・企画、そしてSNSのPR戦略を行う上で「欠かせない存在」というSocial Insightの活用事例と魅力を伺った。
大澤氏:弊社がSocial Insightを導入したのは2018年11月です。それ以前は別の解析ツールを使用していました。機能はとても充実しており優秀なシステムだったのですが、使いこなせるスペシャリストがおらず、リソースも持ち得てなかったので、活用できないまま持て余していたんです。そんな中で出会ったのがSocial Insightでした。弊社にはSNS運用の専属担当がおらず、それぞれがメインの担当業務を持つ複数のメンバーがサブワークとしてTwitterの運営を行っていたので、わかりやすさと使いやすさはとても重要な問題でした。誰でも使いこなせる使用感が大きな決め手となり、Social Insightの導入を決めました。
実際に使用してみて魅力に感じているのは、システムに関してリテラシーがない人でも直感的に使えるわかりやすさです。データ分析をする際も、細かな情報を入力する必要なく、ワンクリックで見たい情報がひと目でわかる。それまで扱いに困っていたデータの分析がとても身近なものになりました。もうひとつ大きなメリットは費用面です。当初は“こんなに安価で大丈夫かな?”と不安もあったほどです。今ではSNSの運営においても、イベント企画に伴うマーケティングにおいても欠かせない存在となっています。
中林氏:現在、SNSでの情報発信は主にTwitterで行っています。弊社ではひとつのアカウントを、イベント担当やアトラクション担当、営業担当、インフォメーション担当など各部署から選出し、7名から10名の社員がSNSチームを組みサブワークとして運営しています。基本的には出勤してからその日の話題に伴う写真を撮影して毎日ツイートを行っていますが、サブワークメンバーは自身のメイン業務があるので、予定通りにツイートが進まないこともままあります。そこで活用しているのが「投稿予約機能」です。毎日狙った時間に投稿・発信ができるのでツイート忘れがなく、また、予約をするとメンバー全員にメールで通知がされるので確認漏れもありません。勤務時間外であっても、フォロワーに届きやすい時間帯を狙って予約ツイートができるのも大きなポイント。複数メンバーで運営していく上で、情報を一斉に共有できるのはとても重要だと感じています。
もう一点、期間限定イベントなどの際、情報解禁のツイートや、集中的にPRを仕掛けたいときに「予約機能」を使うことで、ツイートの重複を防ぐことができます。複数メンバーで運営する際、意思統一が難しく、ツイートの重複による“情報の無駄遣い”が発生しがちですが、この機能のおかげで重要度の高いツイートを効果的に発信できています。
SNSチームでは月に一度ミーティングを行い、メンバー間でツイートを振り返る機会を設けています。その際に「投稿一覧機能」を使い、いいね順やRT順で並べて振り返ることで、どのツイートが良かったのか、などを話し合っています。メンバーは、投稿やその分析が得意な人も不得意な人もいますし、年齢層もさまざまです。しかし、この投稿一覧を見ればツイートの分析が一目瞭然なので、メンバー間でのツイートのフィードバックにとても有効ですし、ツイートの精度も意識も高めるツールにもなっていると感じています。
今ではメンバーもツイートに慣れてきたので、それぞれの部署の魅力を活かした振り幅の広い情報が発信できており、複数メンバー運用のメリットにもなっています。今後は、Social Insightを活用してInstagramでもさらに厚みのある情報発信をしていきたいと考えています。
大澤氏:Social Insightは、ライセンスイン施策によるアニメ作品のコラボレーション企画やアーティストライブにおける企画・ブッキングといった際のマーケティングツールとしても大いに活用しています。ライセンスインを始めとしたコラボレーション企画をする際に、たとえ人気作品であっても、作品のファン層と『東京ジョイポリス』のターゲット層が一致しているとは限りません。そんな中でコラボレーション企画を立てる際に役立てているのがデモグラフィックを手軽に分析できる「SNSアカウント分析」です。例えば、人気アニメ作品のコラボレーション企画において、そのアニメ作品のTwitterアカウントのフォロワー数に加え、アカウントのデモグラフィックを分析した上で集客予測を立てています。ご来場したお客様の満足度を高めるためには、作品のファンの方々が求めている企画に落とし込むことが重要不可欠。ですので、作品のファンの「アカウント分析」から、男女比、年齢層、ファン層の地域差といったデモグラフィック情報を分析することはとても重要です。
その上で、Social Insightの魅力はアカウントのデモグラフィック比較が簡単にできる点です。過去におこなったイベント実績のある作品と、これから企画する作品のアカウントのデモグラフィックを比較することで、イベント開催時期、期間、物販戦略などを予測しています。例えば、イベント参加に興味のあるアクティブな女性ファンが多く、かつ年齢層が学生世代に集中している作品の場合は、過去イベントの傾向と照らし合わせながら開催期間を長く取り、その時期をGWや夏休みといったタイミングに設定。販売グッズも多彩なものにして価格帯もリーズナブルなものに、という方向性が打ち出すことができます。逆に男性ファンが多く年齢層が高い作品になると、日程を絞りグッズはリッチなものに…といったリアルな見立てのもとでイベント企画を立てることができます。これまで感覚的に捉えていたターゲットも、Social Insightの「アカウント分析」を活用することで可視化・明確化されて、より確信に近いターゲットを定めることができています。
大澤氏:アカウントの長期的なフォロワーの推移をチェックできるのもSocial Insightの強みだと感じています。IPコンテンツのコラボレーション企画を行う上で、弊社が大切にしているのはファンの方々のニーズです。IPコンテンツのフォロワー数の推移から、ある期間に急激にフォロワー数が伸びたタイミングなどは、イベント企画を立てる上で見逃せません。作品のストーリーに重要な展開が起こったのか、人気キャラが登場したのか、もしくは、声優さんや主題歌アーティストが関係している場合もあります。そうした話題になった事象をしっかりと把握しておかなければ、ファンの方々に受け入れられるイベントは成立しません。フォロワーの長期的な推移チェックが、確度の高いファンのニーズ分析に繋がります。
Social Insightで作成できる資料は、デモグラフィック分析やアカウント数の推移が一目瞭然なので、社内プレゼンでも効力を発揮しています。誰もが理解しやすいレイアウトなので、上司やメンバーとの共有が簡単になっただけでなく、説得力も確かなものになりました。「アカウント分析」は、イベントに紐づく作品のブッキングからイベント期間の選定、グッズの企画、さらにはグッズの製造数予測にまで活用しています。
デモグラフィックの分析に加えて、弊社ではIPコンテンツのファンの方々の熱量にも着目しています。そこで、ツイッター上の口コミデータを集計しテキストマイニング・視覚化する「クチコミ分析機能」が活躍します。フォロワー数だけでは決して見えてこないコンテンツの“今の熱量”を可視化できるので、アカウントを持っていないIPコンテンツやアーティストのニーズを探る際にも役立ちます。弊社が企画するイベントでは、ファンの方々の熱量が来場数やグッズ購入による客単価に大きく影響します。クチコミの中身と口コミ数から作品に対する熱量が可視化されることで、客単価の予測を立てることも可能です。
現在、新型コロナウイルスの影響で、さまざまな戦略を立てる際にもSocial Insightを活用しています。例えば移動や外出に対する抵抗や制限がまだ残る中で、関東圏のフォロワーがどれくらいいるのかというデータを来場者予測に活用することで、より精度を上げていくなど、今後もどのようなニーズが求められているのか、目を向けていきたいと考えています。
これまで『東京ジョイポリス』では、グッズ販売はご来場してくださるためのきっかけとしての意味合いから通信販売はしていなかったのですが、関東圏以外の『東京ジョイポリス』にご来場いただくことが難しいファンの方々にも楽しんでいただきたいという思いから通信販売も開始しました。
エンターテインメント業界全体の課題ではあると思うのですが、安全に安心してエンタメを楽しんで頂くための徹底した取り組みと、安心していただける情報発信の方法をさらに追求していきたいと考えています。
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