「日本発のIPとゲームで、世界を熱狂させる。」をミッションに2021年7月1日に設立した『グリーエンターテインメント株式会社』。IPプロデュース事業とゲーム事業の二軸で事業展開しており、IPプロデュース事業においては『グリー株式会社』の一事業部時代から10年以上にわたって数々のアニメ作品に出資し、ゲーム化・グローバル配信を行ってきた。
ゲーム事業においては、変化の激しいモバイルゲーム業界の中で数々の著名なゲームIPタイトルの再成長・長期運営を実現。“ IP Growth Company ”をキーワードに、ゲーム・アニメを中心に、より多角的なIP展開を行っている。
IPのアニメ化からゲーム開発、運営、海外展開に至るまで、すべてのプロセスをワンストップで手がける国内でも数少ないIPプロデュース&ゲーム開発・運営力を誇る同社では、マーケティングにも注力しており、SNSの分析をさらに深めるべくSocial Insightを導入した。これまで社内で捉えられていた“マーケティング戦略部=プロモーションを担う組織”というイメージを払拭し、今では新規事業の立ち上げ時の市場分析などにおいてもSocial Insightを多彩に活用している。ここでは、SNSデータの分析に広く深く活用し“組織的変化”をも生み出したというSocial Insightの成果についてマーケティング戦略部の上野氏、石川氏にお話を伺った。
ゲーム、アニメといったIPを中心に、作品と業界の発展を見据えつつ、多角的なIPプロデュースを展開し続けている『グリーエンターテインメント株式会社』。Social Insight導入の経緯について上野氏に伺うと「実は、前職でSocial Insightを活用していて、とても利便性の高いツールだと感じていたんです。弊社でSNS運用をさらに強化していこうという中で、2019年にSocial InsightをSNS分析ツールとして社内提案して導入することとなりました。当時は、IPごとに運用していたSNSアカウントの一括管理と、アカウント分析、またキャンペーン抽選などでの活用を想定して導入しましたが、今ではアニメやゲームのプロモーション戦略だけでなく、IPプロデュースを手がける際のマーケティングツールとしても、欠かせない存在となっています」と語る。
アニメ作品の宣伝や、IPのゲーム化を展開する際、SNSマーケティング、キャスティング時のリサーチなどに、活躍しているというSocial Insight――。まずは、その活用術から伺っていく。
「アニメのプロモーション時には、SNSにおけるアニメ作品や声優さんのフォロワーの熱量を測るうえで大いに活用しています」と話す石川氏。
アニメの放送前だけでなく、放送中、放送後のファンの動向、熱量の推移を、視聴率などの他データと組み合わせてSocial Insightを活用することで、ファンの熱量やインサイトをより深く把握できるという。
こうしたデータをベースに、「多くインプレッションを獲得した作品やフォロワー数を伸ばした作品をベンチマークしておき、その作品アカウントの投稿数、投稿傾向などからファン数やファンの熱量が上昇したきっかけなどを参考にして、弊社作品のプロモーション施策に取り入れています。その際にKPIとして設定しているのは、主にクチコミ数(特に、リポストを除いたオーガニック投稿数)です」と石川氏。
「アニメの放送開始に向けて、クチコミを増やす施策としては、テレビCMなどのプロモーションも有効ではありますが、認知の広まっていないアニメ作品においては、コストパフォーマンスを考えると、SNSでのクチコミがより効果的だと感じています。放送前には、作品ファンに向けたハッシュタグキャンペーン、キャスト(声優)によるリポストやプレゼントキャンペーンなどでクチコミ、ファン層の拡大につなげる施策などを展開しています」と語る。
こうした施策を打つうえで、キャストのフォロワー分析も欠かせないという。Social Insightでは、キャストごとのフォロワーの属性はもちろん、投稿頻度の傾向や利用開始時期なども一目で確認ができる。「こうしたデータから、実際にアクティブに投稿しているフォロワーも確認できるので、クチコミに影響するデータを仮説立てすることができます」(石川氏)。
また、アニメ放送に絡めた生配信イベントなどの開催時には、ハッシュタグをつけた投稿で、ファンとの交流を生み出す施策も。同時接続数が多いイベントを見込める時には、トレンド入りを意識したキーワードを配信中にちりばめるといった施策も展開するという。
こうしたキャンペーンにおいてプレゼントの抽選はもちろん、キャンペーンの反響チェックにもSocial Insightを役立てている。例えば、キャストのサイン色紙プレゼントキャンペーンでは、同作品のキャンペーンでもキャストによって“届くファン層”に違いが出ることがわかってきたという。「声優さんによって、男女比や年齢層が大きく変わることもあります。そうした時に、声優さんのファン層をアニメ視聴へとつなげる施策や、アニメのライト層や新規ファン獲得に向けた施策の気づきにつながることもあると感じています」(石川氏)。
また、キャストのみならず、原作者や作画監督、音楽プロデューサーといった作品を手がける作家のリポストも細かくチェックしているという石川氏。「アニメやゲームでは、SNSとの親和性が高い作家さんも多くいらっしゃいます。私たちが意図せずにフォロワー数や投稿数がグンと伸びた時には、こうした作家さんによるリポストが影響していることも。こうしたフォロワー数や投稿数に変化があったとき、Social Insightでは、“誰がリポストしたか?”、“何が起きていたか?”といったデータを詳細に確認できるので、影響力の高い作家さんや、インフルエンサーになってくださっているフォロワーさんを見つけやすく、私たちにとっても次なる施策の気づきを得やすいんです」。
こうした多彩なSocial Insight活用による成果を上野氏に伺うと「現在では事業立ち上げ時の事前リサーチや、SNSでの市場調査、KPIの設定など、導入当時と比較できないほど活用幅を広げています。こうした中で“組織的な変化”が生まれたのは大きな成果だと感じています。これまで社内では、マーケティング戦略部は、おもにプロモーション領域を担当する組織として認識されていたのですが、Social InsightでSNSデータを活用して分析するようになったことで、“新規領域にチャレンジするときこそ、私たちの活躍する場所だ”と、私自身も考えるようになりました。
プロモーション領域はもちろん、事前リサーチや市場分析を積極的に行っていくことを、ここ1年で全社的に声高らかに発信をしたことで、マーケティングの社内依頼が多く届くようになりました。新たに音楽レーベルの事業を立ち上げた際には、マーケティング戦略を担う部門として関わるなど、今では新規事業領域においても、まずはマーケティング戦略部にと、頼られるようになってきたと感じています」と、組織的な変化を大きな成果に挙げる。
こうした背景から、タレントを起用した物販などの事業展開をする際には、マーケティング戦略部が、事前リサーチとキャスティングを担うことに。石川氏によれば「タレントのフォロワー数の推移、エンゲージメント、アクティブ率などをSocial Insightで分析し、キャスティング時のリストアップに大いに活用しました。さらに、さまざまな他データと組み合わせて事業を展開したことで、売り上げ目標の180%達成という大きな成果に。新規事業においてキャスティングは大きなファクター。そのポイントでSNSデータを活用し、売り上げにつなげたという実績は、今後さらにSocial Insightを生かすことのできる転機になったと感じています」という。
「分析したデータに熱量を補完することのできるSocial Insightの活用をより深め、今後もプロモーション施策の気づきに生かしていきたいですし、新規事業領域でのキャスティング時などの市場調査でも、大いに活用していければと考えています」と石川氏は今後のさらなる活用を見据えていた。
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